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今年はフレンズ・ウィズアウト・ア・ボーダー創設から20周年を迎えます。長年支援いただいている皆さんに、これまでの歴史とカンボジア・ラオスの病院についてご報告したいということで、創設者の井津建郎さんが日田へ来られました。 7月22日、聖陵ストリームにて約60名のスタッフ、刀根実幸さんとそのご家族も参加し行われました。
井津 建郎氏 写真家。1949年大阪府富中市生まれ。現在ニューヨーク州北部在住。 1993年から1996年にかけて写真作品制作のためにカンボジアを度々 訪問。カンボジアへ何かの形でお返しをしたいという思いが膨らみ、 シェムリアップに小児病院を建設することを決意。1996年にフレンズ ・ウィズアウト・ア・ボーダーを設立。 1999年にアンコール小児病院を設立し、これまで、のべ160万人以上 の子ども達に医療を提供してきました。2015年2月にはラオスのルア ンパバーンに、ラオ・フレンズ小児病院が開院しました。
井津さんは撮影で何度かカンボジアを訪れるなかで、戦争の爪痕を深く残した国で全人口の半分にもおよぶ子どもたちの多くが、病気や怪我、また栄養失調で苦しみ病院にも通えず命を落とす姿を目の当たりにし、深く心を動かされました。そこで、病院の建設を目標に基金を設立されました。世界中で6,000人を超す医療専門家、篤志家、芸術家、友人たちの支えにより、アンコール小児病院を開院された当時のお話をお聞きました。 開院当初、30数名から始まり、現在は520人のスタッフの方がおられます。一日当たり300〜700人の子どもたちに無償で診療をされており、年間予算約7億円とされる、そのすべての資金は寄付でまかなわれています。運営や将来のリーダー養成スタッフ教育などの苦労も多くあったとのことでした。また、地域への衛生教育もされ、栄養面や病気の予防知識の周知もされています。2013年にNGO組織、現地スタッフへ引き継がれ、現在は運営されています。アンコール小児病院でのノウハウを糧に、2015年2月にはラオスにラオ・フレンズ小児病院を開院され、現在もご尽力されています。 アンコール小児病院は設立当初より、〜すべての患者を我が子のように診療します〜をモットーに、すべての子ども達が愛情を受けながら健康に生活できるよう支援されています。 井津さんの強い想いが皆さんの心を動かし支援につながり、現在まで至っていること。もしかすると、私たち個人でも強い想いを持ち続け行動すれば、それが繋がり大きな成果を出せるのでは、と勇気を感じました。 井津さんは穏やかに微笑みながら、一つ一つ丁寧に話され、優しさ溢れる方でした。 報告会後は、食事会が行われ、さらに深い楽しいお話が伺えました。たくさんの体験談や想いを聞き、とても有意義なひと時でした。このような活動にふれ関わることができたことに感謝します。 報告会の最後に、井津さんが言われた言葉が印象的でした。 〜life found through a Lens. Continue even now〜 “ 人生 レンズを通して発見。今も続く… ” 1993年にレンズを透して見たカンボジアで気づき、強い想いで行動されたこと。また、さらなる目標を持ち進んでいること。素晴らしいと思います。
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